“五重塔”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ごじゅうのとう60.0%
ごぢゆうのたう20.0%
ごぢゆうのたふ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遠藤清子の墓石おはかの建ったお寺は、谷中やなか五重塔ごじゅうのとうを右に見て、左へ曲った通りだと、もう、法要のある時刻にも近いので、急いで家を出た。
遠藤(岩野)清子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
麻布あざぶ古川ふるかは芝山内しばさんないの裏手近く其の名も赤羽川あかばねがはと名付けられるやうになると、山内さんないの樹木と五重塔ごぢゆうのたうそびゆるふもとめぐつて舟揖しうしふの便を与ふるのみか、紅葉こうえふの頃は四条派しでうはの絵にあるやうな景色を見せる。
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
第一に浅草といひさへすれば僕の目の前に現れるのは大きい丹塗にぬりの伽藍がらんである。或はあの伽藍を中心にした五重塔ごぢゆうのたふ仁王門にわうもんである。これは今度の震災しんさいにもさいはひと無事に焼残つた。
野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)