“主殿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とのも62.5%
あるじどの18.8%
しゅでん12.5%
おもや6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ふすまの音あらく、入って来たのは、忠右衛門とおもいのほか、市十郎にとっては、その養父より恐い実家の兄の大岡主殿とのもだった。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
『おい、主殿あるじどの。もうそろそろ現われそうなものじゃないか。らすなよ、余りには』
主殿しゅでんの中門廊のほとりに、廊のらんへ寄せて、牛をはずした一りょうの女車がすえられてあり、ややはなれた所には、供の人々であろうか、ひれ伏した人影が、すべて声もなく
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
木の間をとおして聚楽第の、宏壮な主殿おもやが見えていたが、今夜も酒宴と思われて、陽気な声が聞こえてくる。間毎々々まごとまごとに点もされたが、不夜城のようにも明るく見える。
血ぬられた懐刀 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)