また、その日のお客、九条家の諸太夫や、閣老の阿部豊後守あべぶんごのかみ中山遠江守なかやまとおとうみのかみ、ほか親族方も、別室の饗応に立って、あとにはわずかの家臣だけしか見えなかった。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)