不逞不逞ふてぶて)” の例文
しかしそれは、どうせ死ぬものなら行きがけの駄賃と、まるで泥で煮つめたような絶望の底の、不逞不逞ふてぶてしさとしかマヌエラには思われなかった。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
それにしても、不逞不逞ふてぶてしい奴だ。この調子では、この奴、隠居の首根っこに食い下って、行く行く、どんな大それた考えを起すかも知れない。とんだ者を、ひっぱって来てしまった——
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
と、闇太郎の調子は、急に不逞不逞ふてぶてしく変った。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)