下富良野しもふらの)” の例文
下富良野しもふらので青い十勝岳とかちだけを仰ぐ。汽車はいよいよ夕張と背合はせの山路に入つて、空知川そらちがはの上流を水に添うてさかのぼる。砂白く、水は玉よりも緑である。
熊の足跡 (旧字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
田や畑の其処そこ此処ここけ残りの黒い木のかぶが立って居るのを見ると、ひらけ行く北海道にまだ死に切れぬアイヌの悲哀かなしみが身にしみる様だ。下富良野しもふらので青い十勝岳とかちだけを仰ぐ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)