上斜うえななめ)” の例文
それはしずか黄昏ゆうぐれであった。ゆっくりゆっくりと吹かす煙草の煙が白い円い輪をこしらえて、それが窓の障子しょうじの方へ上斜うえななめつながって浮いて往った。
水郷異聞 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)