上敷うわしき)” の例文
と言って、小君は板間いたま上敷うわしきをひろげて寝た。女房たちは東南のすみの室に皆はいって寝たようである。小君のために妻戸をあけに出て来た童女もそこへはいって寝た。
源氏物語:03 空蝉 (新字新仮名) / 紫式部(著)
上敷うわしきを板に敷込んだ、後架こうかがあって、機械口の水もさわやかだったのに、その暗紛れに、教授が入った時は一滴の手水ちょうずも出なかったので、小春に言うと、電話までもなく、帳場へ急いで、しばらくして
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
座蒲団ざぶとん上敷うわしき屏風びょうぶ几帳きちょうなどのこともすぐれた品々の用意をさせておいでになった。
源氏物語:35 若菜(下) (新字新仮名) / 紫式部(著)