“テント”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:てんと
語句割合
天幕94.9%
幕舎1.3%
天套1.3%
天道1.3%
軍幕1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
(みづから天幕テントの中より、ともしたる蝋燭ろうそく取出とりいだし、野中のなかに黒く立ちて、高く手にかざす。一の烏、三の烏は、二の烏のすそしゃがむ。)
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
そして即日、戦野の幕舎テントを払って退却に移ったが、北京府ほっけいふの城内では、このへんを知っても、たびたび奇計にりていたので
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
で、ついにその日は司令部の幕舎テントのうちで横になってしまった。謹厳な彼として、陣中、昼の臥床がしょうたおれるなどは、けだし、よくよくであったらしい。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
屋根が壊れていて天套テントでもなければ宿れそうもない、たまたま霧の間から横尾谷の大雪渓と、岳川谷たけがわだに千仞せんじんの底より南方に尾を走らしているのが、瞬間的に光るのを見た。
穂高岳槍ヶ岳縦走記 (新字新仮名) / 鵜殿正雄(著)
天道テントさんはえらい方
(新字新仮名) / 竹内浩三(著)
城外の野に、軍幕テントをつらねて、朝夕、ひょうひょうの寒風にはためかれている一しゃの内に、宋江そうこうは今日しも、深い思案に沈んでいた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)