“わいじゅりん”の漢字の書き方と例文
語句割合
矮樹林100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ジラフの奇妙な足取りはそれ自身にもおもしろいが、その背景の珍しい矮樹林わいじゅりんによって始めてこの動物の全生命が見られる。
映画時代 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
正面には清澄な空気をつんざいて、噴火山が濃い小豆あずき色に聳え立っていた。頂の煙が、揺がず立ち昇っている。煙草畑、矮樹林わいじゅりん、そうかと思うと、また煙草畑。
伸子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
すなわち芝といい原という字をコウゲと呼ぶのは、普通のノ(野)またはハラ(原)には矮樹林わいじゅりん灌木叢かんぼくそうがあるので、これと区別した開けたる草生地のことであろう。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
一面若葉をつけた矮樹林わいじゅりんの間を、汽車は走った。それらは、緑の波のように、列車の左右で泡立ち戦いだ。大気の澄んだ地平線の彼方には、日光の山々が、いただきの雪を燦かせて、聳え立っている。
伸子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)