“めいめい”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:メイメイ
語句割合
各自35.2%
銘々18.6%
冥々13.6%
各々13.1%
各〻9.5%
命名2.0%
瞑々2.0%
銘〻1.0%
1.0%
冥冥0.5%
名々0.5%
名〻0.5%
明々0.5%
替々0.5%
溟々0.5%
0.5%
銘銘0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一日の売揚の勘定が始まる頃には、真勢さんをはじめ、新どん、吉どんなどの主な若手が、各自めいめい算盤そろばんを手にして帳場の左右に集った。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
やがて、銘々めいめい発見されて、あとは彼一人になったらしく、子供達は一緒になって、部屋部屋を探し歩いている気勢けはいがした。
お勢登場 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
鶴見はこれまで重荷にしていた痛苦がこの代衆生苦の御念願によって、冥々めいめいのうちにあっていつの間にか救われているのだろうと思う。
當日、脱いだ各々めいめいの衣服をたたみ、持物や鼻紙まで添へて、やがてそれを、郷里の遺族たちへ——と考へてゐたのである。
折々の記 (旧字旧仮名) / 吉川英治(著)
さあさあみんな行くがいい! 膏薬を振りく時が来た! 引き出せ引き出せ薬剤車! ああそうしてモカさん達や、各〻めいめい木口を持つがいい。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そして、その渾名の中には、入浴時のある発見や偶然ぐうぜんのできごとを機縁きえんにして命名めいめいされたものも少なくはなかった。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
地方人に蹂躙じゅうりんせられた、本来江戸児とは比較にもならない頓馬とんまな地方人などに、江戸を奪われたという敵愾心てきがいしんが、江戸ッ子の考えに瞑々めいめいうちにあったので
江戸か東京か (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
その竿尻さおじりをちょっと何とかした銘〻めいめいの随意の趣向でちょいと軽く止めて置くのであります。
幻談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
またモイセイカは同室どうしつものにもいたって親切しんせつで、みずってり、ときには布団ふとんけてりして、まちから一せんずつもらってるとか、めいめいあたらしい帽子ぼうしってるとかとう。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
天地皆暗ク満目冥冥めいめいタラバ眼ナキト別ツベキナク、万物ことごとく静ニシテ千里蕭条しょうじょうタラバ耳ナキト別ツベキナシ。
呉秀三先生 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
やがて爺さんは、もうよかろう、引っ張らっしとか何とか云うと、婆さんははあーと答える、娘はあいと挨拶をして、名々めいめいに蛇の頭を持ってぐいと引く。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
商法ハ商法で名〻めいめいかへり見ずやらねバ相不成事故、小弟出崎の上ハ諸生の稽古致す所だけハしておき候まゝ、御稽古ハでき候べしと申けれバ、諸君云
ただそくも養うあり、しゅんも存することあり、この心惺々せいせい明々めいめいとして、天理一息の間断なくして、わずかにこれよく昼を知るなり。これすなわちこれ天徳てんとくにして、すなわちこれ昼夜の道に通じて知るなり。
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
そうやって獣を見せるかたわら、仮拵えの舞台へ出て、香具師達は替々めいめいいろいろの芸当を演じて見せた。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そもそも、汝の宿命は、天にあっては天間星てんかんせい。地にあっては草華そうげの露。人と人との間に情けをこぼすさがのものだ。しかし世はまだ溟々めいめい混沌こんとん時代。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
めいめい々、一冊ずつ、手にわける。
銀河まつり (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それからいろいろいまのことを話しながら、丘を下って銘銘めいめいわかれておうちへ帰って行ったのです。
風野又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)