“みやすどころ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ミヤスドコロ
語句割合
御息所95.8%
御息女所4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
参議藤原玄上はるかみの女子で、皇太子保明親王の御息所みやすどころに上った人があったが、敦忠がまだ左近少将であった時分に、お二人の間の後朝きぬ/″\の使を勤めさせられたものであった。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
わたしは、昔物語のなかの、なにがしの御息所みやすどころなどいうろうたげな女君めぎみに思いくらべていたりした。
大橋須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
往生のさわりともなりぬべければ、御息女所みやすどころに会い奉り、わが思いのふかき一端を申して、心やすく臨終もせばやと、上人杖をつき、御所へ参りて、まりの坪のもとに、一日一夜ぞ立ちたりける……
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
志賀寺の上人しょうにんは、手に一尋ひとひろの杖をたずさえ、眉に八字の霜を垂れ、湖水の波に水想観すいそうかんを念じたもうに、折りふし、京極の御息女所みやすどころ、志賀の花園の帰るさを、上人ちらと見そめ給い、妄想起りて
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)