“まぢか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
間近65.1%
目近15.9%
真近7.9%
眼近4.8%
最近3.2%
眞近1.6%
附近1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「早くいえば、この大使館の本国が亡びるのじゃ。ドイツ軍は、もう間近まぢかに迫っている。だからこの某国大使館も解散のほかないのである」
北のかた目近まぢかに大武の岬をながめ、前面、三浦三崎と対し、内湾うちうみと、外湾そとうみとの暮れゆく姿を等分にながめながら、有らん限りの声を出して歌いました。
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
然し真近まぢかく進んで、書生の田崎が、例の漢語交りで、「坊ちゃん此の通りです。天網恢々てんもうかいかいにして漏らさず。」と差付ける狐を見ると、鳶口で打割られた頭蓋とうがいと、喰いしばった牙のあいだから
(新字新仮名) / 永井荷風(著)
眼近まぢか相対あいたいする伊豆東海岸の各地から、相州そうしゅう足柄下郡あしがらしもぐんの浦々にかけて、祭にこの弥勒歌を踊ったという例が多く、しかも歌のことばは一様に、かえって大島のものよりは古風なのである。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
遠方をちかたは雨雲に閉されて能くも見え分かず、最近まぢかに立つて居るかしはの高さ三丈ばかりなるが、其太い葉を雨に打たれ風に揺られて、けうときを立てゝ居る。道を通る者は一人もない。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
ふたゝあいちやんは細長ほそなが大廣間おほびろまなかの、あのちひさな硝子ガラス洋卓テーブル眞近まぢかました。『まア、今度こんどうまくやらう』と獨語ひとりごとひながら、そのちひさな黄金こがねかぎつて、花園はなぞのつうずるひらきました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
市街まちはづれの停車塲ステーシヨンから客待きやくまち馬車ばしやで、海岸かいがん附近まぢかある旅亭はたごやき、部室へやさだまりやが晝餉ひるげもすむと最早もはやなにことがない、ふね出港しゆつこうまではだ十時間じかん以上いじやう