“ますらお”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
丈夫35.0%
大丈夫15.0%
壮士10.0%
壮夫10.0%
武夫10.0%
勇士5.0%
増良雄5.0%
壮漢5.0%
益良夫5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
されど事もなき艦橋の上の、韓海の夏暑くしてハンモックの夢結び難きは、ともすれば痛恨うしおのごとくみなぎり来たりて、丈夫ますらおの胸裂けんとせしこと幾たびぞ。時はうつりぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
かういふ人こそ大丈夫ますらおだと言ひたいやうなものである。
如何いかなる風の誘いてか、かく凛々りりしき壮夫ますらおを吹き寄せたると、折々はつるせたる老人の肩をすかして、恥かしのまつげの下よりランスロットを見る。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
頼義公の威徳は、当時、坂東の武夫ますらおどもがみな慕うところであった。民は帰服し、弓馬の門客もんかくは、常に諸方より鎌倉に往来して、公に接するのを名誉にしていたという。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
... 勇士ますらおのごとく我にせかかり給う」と恨み、あるいは神を「汝」と呼びて「汝わが宗族やからをことごとく荒せり、汝我れをしわよらしめたり」とえんじている。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
城中へ疫病えやみが入り込んだのであって、さすがに領主の甚五衛門や浪人組の増良雄ますらおや花村右門と云ったような勇士の面々には変りもないが、生若い武士や使僕こものなどは
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
いとしの血に渇きたる Pasiphaéパヂファエ は、命あらばさぞと覚ゆる壮漢ますらおが、刺されて流す血にひて、情慾と恐怖の身ぶるひに、快楽と敬神のおもひを合せあじわひしが
「みな若いのう。どれも雄々しき面だましい。たのもしげな益良夫ますらおではある」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)