“ひとつひとつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一個々々20.0%
一個一個20.0%
一片々々20.0%
一箇一箇20.0%
一頭々々20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三人の紅茶を一個々々ひとつひとつ硝子杯コップせんじ出した時、柳沢時一郎はそのすっきりとせいの高い、しまった制服の姿をとう椅子いすの大きなのに、無造作に落していった。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一個一個ひとつひとつに書いてもらうのが例でね。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
南岸みなみぎしの崖の木々の葉は、その一片々々ひとつひとつが光るかと見えるまで、無数の螢が集つてゐて、それが、時を計つてポーツと一度に青く光る。川水も青く底まで透いて見える。と、一度にスツと暗くなる。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
はじめ、善照寺、中島、その他数ヵ所の敵のとりでは、それを聯絡すれば、大きな敵ではありますが、一箇一箇ひとつひとつに見れば、元来、一箇一箇のものでしかございません
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、おかしな売方、一頭々々ひとつひとつを、あのひれの黄ばんだ、黒斑なのを、ずぼんと裏返しに、どろりと脂ぎって、ぬらぬらと白い腹を仰向あおむけて並べて置く。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)