“ひとつき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヒトツキ
語句割合
一月89.3%
一突4.4%
一盞2.5%
一杯1.9%
一坏0.6%
一個月0.6%
一盃0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「なに、どの国の検閲よりもかえって進歩しているくらいですよ。たとえば××をごらんなさい。現につい一月ひとつきばかり前にも、……」
河童 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
理不盡りふじんなるいかり切先きっさきたゞ一突ひとつきにとマーキューシオー殿どの胸元むなもとをめがけていてかゝりまする、此方こなたおなじく血氣けっき勇士ゆうし、なにを小才覺ちょこざいなと立向たちむか
ささ一盞ひとつきと、盃を手にした姿も想像する。
蟲の音のほそきこの夜と思ふにぞあはれ一杯ひとつきの水すすりをる
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
しるしなきものおもはずは一坏ひとつきにごれるさけむべくあるらし 〔巻三・三三八〕 大伴旅人
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
あたひたからといふとも一坏ひとつきにごれるさけあにまさらめや (同・三四五)
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「ふうむ。あんたはこの手紙で見ると、金兵衛さんが死ぬる一個月ひとつきぐらい前に、どこかの待合で、若いお客と差しでシンミリした事があるんだね」
近眼芸妓と迷宮事件 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
兎も角も此一盃ひとつきを傾け給へといひつゝ、我前なる杯に葡萄酒を注がんとせしに、忽ちその手をとゞめて、おん身は心地惡しきにはあらずやと叫びぬ。