“ばつた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
螇蚸31.3%
螽斯18.8%
飛蝗12.5%
螽蟖6.3%
機織蟲6.3%
6.3%
蝨斯6.3%
6.3%
阜斯6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すとんきようなこゑし、螇蚸ばつたおさへたり、とつきで、團扇うちははさんで、仰向あふむいた。
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
螽斯ばつたの雨が降りかかる。
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
それを見たヘンズレエ嬢は、毎日朝つぱらから停車場ていしやぢやうに詰めて、兵士を載せた汽車がプラツトフオームに着くと、飛蝗ばつたのやうに飛んで往つて、汽車の窓につかまつたまゝ、誰彼の容捨なく接吻キツスをする。
蜻蛉とんぼがからんだ、螽蟖ばつたがセ、栗鼠りすが駈け出す、とんびがセ
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
蜻蛉とんぼがからんだ、螽蟖ばつたがセ、栗鼠りすが駈けだす、鳶がセ
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
朝から酒を飮み、日の暮れぬうちから寢込んで、二人とも夢中になつてゐたもので、少しばかり附いた弟子も、不殘のこらず見限つて離れてしまひ、肩を入れた近所の若い者も、ばつたり足を絶つて了つた。
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
其他そのた全身が美しい翡翠かはせみ色をして細やかに甚だしく長い青蛇、支那人が二人掛りで容易に撲殺うちころし好んでその肉を喰ふと云ふ馬来マレイの大蛇バイソン、蝨斯ばつた科の虫で身長二寸五分ばか
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
インバネスを着て、薄鼠色の中折を左の手に持ツて、ばつたの如くしやがんで居る男と、大分埃を吸ツた古洋服の釦は皆はづして、ひきの如く胡坐あぐらをかいた男とは、少し間を隔てて、共に海に向ツて居る。
漂泊 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
かれ等は今は阜斯ばつたを追つたり、草の上で相撲を取つたり、いくさごつこをしたりしてゐた。その日もお園はその女の児と来てゐた。
花束 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)