“はたけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
36.2%
35.1%
26.8%
0.4%
校圃0.4%
0.4%
菜園0.4%
葡萄園0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いっぽう、平野そのものは、冬のなごりのはだかはたけがつづいているばかりなので、灰色の手織の布よりも美しいとは言えませんでした。
あぜを踏分けて跡をつけては、先へ立って、はたけを切れて、夜は虫が鳴く土手をあがったが、ここらはまだつまを取るほどのしずくじゃなかった。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と誰に云ったのだか分らないことばを出しながら、いかにも蓮葉はすははたけから出離れて、そして振り返って手招てまねぎをして
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「よし、思いついた。この春の雪の積んでいる時に、人間世界にどこに桃がある。ただ西王母せいおうぼはたけの中は、一年中草木がしぼまないから、もしかするとあるだろう。天上からぬすむがいいや。」
偸桃 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
キャベジとケールの校圃はたけを抜けて
春と修羅 第二集 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
そして、私の家に出入りしてゐた和助といふ老人夫婦が、自ら望んでそこの留守番になつた。くは肥桶こえをけや僅かな農具をたづさへて渡つて、島のはたけを耕すのだと云つてゐた。
避病院 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
「なに、死人を家事むきに使うって! こりゃ驚いた! じゃあ、夜分、雀おどしに菜園はたけにでも立てておこうってんですかね?」
……それは僕の葡萄園はたけの奴だ。この罎はナヷリージェの葡萄園はたけのだし、こっちはアハトゥロフのだ。……三つともって見て、ひとつ忌憚のないところをきかしてくれ。
決闘 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)