“のつそり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悠然50.0%
岸然50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
老優は上着を着終るのも待たず白襯衣ブランシユシユミイズの上へパンタロン穿いたまゝ、ロダンの彫像が動き出した様な悠然のつそりした老躯を進めて、嵐の海の様に白い大きな二つのひがら目で見おろしながら
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
腹が減つたのでちがつたみちを登つて街へ引返したが、黒塗の大きな木靴をひきずつて敷石の上に音をさせなが悠然のつそりと歩くふとつた老人が土地で一流の料理屋レスタウラン「アンリイ四世楼」を教へてれた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
はや足音は次の間にきたりぬ。母はあわてて出迎にてば、一足遅れに紙門ふすまは外より開れてあるじ直行の高く幅たきからだ岸然のつそりとお峯の肩越かたごしあらはれぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)