“なりはひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ナリハヒ
語句割合
生活22.9%
生業22.9%
營業5.7%
営業5.7%
5.7%
生産2.9%
作業2.9%
家業2.9%
業務2.9%
2.9%
活計2.9%
生計2.9%
2.9%
産業2.9%
職業2.9%
農事2.9%
農作2.9%
農業2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
生活なりはひの響、瀬の音、木の葉ずれ、そんなものが旅に出た當初の鮮かさを持つて彼に歸つて來た。が、それも永くは續かなかつた。心が重くなつて來た。
即ち小林六太夫の操座では男子は人形を舞はし、婦女は巫子みことなつて占卜をしてゐた。之れは恐らく非常に古くから彼等の取つてゐた生業なりはひだつたのであらう。
たすきの縁をはなれず、井戸端に米やかしぐらん、勝手元に菜切庖丁や握るらん、さるを卑賤さもしき營業なりはひより昇りて、あの髭どのを少さき手の内に丸め奧方とさへ成り澄ませば
花ごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
などて母様の、かかる営業なりはひしたまふらむと、それさへに悲しかりしに。日頃好まざりし三味線一時にさらへさせられて、明くる春よりは芸妓に出ねばならぬ身の、その撥の持ち方はと叱られてより。
野路の菊 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
事定りてのち寺に於て稽古けいこをはじむ、わざじゆくしてのち初日をさだめ、衣裳いしやうかつらのるゐは是をかすを一ツのなりはひとするものありてもの不足たらざるなし。
男子をのこご二人、女子むすめ一人をもてり。太郎は質朴すなほにてよく生産なりはひを治む。二郎の女子は大和の人の𡣞つまどひに迎へられて、彼所かしこにゆく。三郎の豊雄とよをなるものあり。
かつ我がともがらは、人の生産なりはひにつきめぐりて、一二二たのみとするぬしもさだまらず。ここにあつまるかとすれば、そのぬしのおこなひによりて、たちまちにかしこに走る。
たみ作業なりはひをたのしむあまりに、春は花のもとやすらひ、秋は錦の林をたづね、しらぬ火の筑紫路つくしぢもしらではとかぢまくらする人の、富士筑波の嶺々みねみねを心にしむるぞそぞろなるかな。
さらばその人は作業なりはひ七九うときゆゑかと見れば、つとに起きおそくふして八〇性力ちからこらし、西にひがしに走りまどふ八一蹺蹊ありさまさらにいとまなく、その人おろかにもあらで才をもちふるに八二あたるはまれなり。
取結とりむすばせける夫より夫婦なかむつましく暮しけるが幾程いくほどもなく妻は懷妊くわいにんなし嘉傳次はほか家業なりはひもなき事なれば手跡しゆせきの指南なしかたは膏藥かうやくなどねりうりける月日早くも押移おしうつ十月とつき滿みちて頃は寶永二年いぬ三月十五日のこく安産あんざんし玉の如き男子出生しゆつしやうしける嘉傳次夫婦がよろこび大方ならずほどなく七夜しちやにも成りければ名を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
君が業務なりはひいそがしからむ然れども張りつむる心をまもり居らむか
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
されど封傳てがたなくして、いかにして拿破里には往かるべきぞ。又縱令よしやかしこに往き着かんも、識る人とては一人だに無き身の、誰に頼りてかなりはひをなさん。
たゞ/\牛馬の如く和尚の命に従ひて、此寺の活計なりはひ走使はしりづかひなぞを一心に引受け居り候ひし者。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
生計なりはひに困つた人はリツプ、フアン、ヰンクルの瓶から蒙汗薬しびれぐすりが飲みたいと云ひます。
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
これらの人をつらねて、五〇貨殖伝くわしよくでんしるし侍るを、其のいふ所いやしとて、のちの博士はかせ筆を競うてそしるは、ふかくさとらざる人のことばなり。五一つねなりはひなきは恒の心なし。
往古いにしへに富める人は、四〇天の時をはかり、地の利をあきらめて、おのづからなる富貴ふうきを得るなり。四一呂望りよぼうせいほうぜられて民に産業なりはひを教ふれば、海方うなべの人利に走りて四二ここに来朝きむかふ。
みじめなるエレン夫人が職業なりはひのミシンの針にしみる雨かな
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
民も又戦国の民なれば、一三六すきててほこへ、一三七農事なりはひをこととせず。士たるもの枕を高くしてねむるべからず。今のさまにては長く不きうまつりごとにもあらじ。
祖父おほぢよりひさしくここに住み、田ばたあまたぬしづきて家豊かに暮しけるが、生長ひととなりて物にかかはらぬさがより、農作なりはひうたてき物にいとひけるままに、はた家貧しくなりにけり。
一子正太郎なるもの農業なりはひいとふあまりに、酒に乱れ色にふけりて、父が一八おきてを守らず。