“とつべん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
訥弁80.8%
吶弁11.5%
咄弁3.8%
訥辯3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と同時にこんな張りのある訥弁とつべんこわいろが、あとから耳許へ聞こえてきた、木の葉の合方、山嵐や谺の鳴物も聞こえてきた
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
「いや、君の紋附が悪いんだ。」吶弁とつべんな雪嶺博士は一語々々ひねり出すやうに言つた。「君が木綿の紋附さへ着なかつたら、僕の荷物なぞ持つにも及ばなかつたのだ。」
「ええ、実はそのお。」「ええ、実はそのお。」で、ややひびの入った重い濁り声で、咄弁とつべんでもなく雄弁でもなく、ただ冗漫言をだらだらと素麺そうめん式にいてゆくだけであるので驚いた。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
たくむ者あり又顏色おどろにして恐ろしなる者も心はまことに竹をわりたる如き善人あり或ひは言葉を巧みに人を罪に落とすもあり又おのれ十分の理を持ながら訥辯とつべんの爲に言伏られて無實むじつつみおつるもあり其善惡そのぜんあく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)