“てんとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
顛倒60.3%
天道11.1%
纏頭8.8%
店頭5.7%
点頭4.6%
太陽2.7%
転倒2.3%
纒頭1.1%
点燈0.8%
天陽0.4%
天統0.4%
奠湯0.4%
轉倒0.4%
顛到0.4%
點燈0.4%
點頭0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
中へ入ってみると、なんとなく顛倒てんとうして、大店おおだならしい日頃の節度もなく、奉公人たちはただうろうろと平次の一行を迎えるだけです。
天道てんとうというものはありがたいもんだ。春は赤く夏は白く秋は黄いろく、秋が黄いろになると葡萄ぶどうむらさきになる。実にありがたいもんだ。」
土神ときつね (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
親王がた、大臣たちへのお贈り物、それ以下の人たちへの纏頭てんとうの品などもきわめてりっぱなものを用意させておいでになった。
源氏物語:42 まぼろし (新字新仮名) / 紫式部(著)
菜蔬は蘭軒の妻が常に店頭てんとうの物を買つて送つたが、或日それに自園の大根を雑へて、蘭軒の詩を添へて遣つた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
するとどこからか大井篤夫おおいあつおが、今日は珍しく制服を着て、相不変あいかわらず傲然ごうぜんと彼の側へ歩いて来た。二人はちょいと点頭てんとうを交換した。
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
……山や川や草や木や、お月様やお星様や、お太陽てんとう様と同じなのだよ。……でもお前達とは逢えないでしょうよ。……別の世界に住むのだから。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
たぶん親方が帰って来るという考えに気が転倒てんとうしていると考えたらしく、かの女はそのうえしいては問わなかった。
日本娼婦の稼ぎ高はまつた抱主かゝへぬしと折半で、衣類を除いた外食物其他そのた一切の雑費は抱主かゝへぬしの負担であり、この外内地とちがつて纒頭てんとうの所得が多いと云ふ事だ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
天陽てんとう様相手に商売をしているお父さん達の事を考えると、この三十円ばかりの月給も、おろそかにはつかえない。途中一升一円の米を二升買った。外に朝日を五つ求める。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
何云ってるの、裸が見たけりゃ、お天陽てんとう様の下で真裸になって見せますよ! 私は大きな声で呶鳴どなってやりたかった。一晩中気分が重っくるしくって、私はうで卵を七ツ八ツ卓子へぶっつけてった。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
天統てんとうの末年に、彼は官命によって、河の堤を築くことになったが、その工事中、幕下ばっかのものに昔話をして、彼は涙をながした。
諷経ふうきん散華さんげなどの式のあと、さらに禅門各大和尚たちの、起龕きがん念誦ねんじゅ奠湯てんとう奠茶てんちゃ拾骨しゅうこつ、——などこもごもな礼拝が行われ、さいごに宗訢そうきん笑嶺和尚の、偈辞げじが読まれ、笑嶺が満身から
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ヌケヌケとこんな事を言ってのける、赤崎才市の掛引沢山かけひきたくさんな言葉に圧倒されて、お染はただもう轉倒てんとうするばかり。
大江戸黄金狂 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
しかしそれはそれとしといて、今来た男はよほど気が顛到てんとうしていたに違いないな。何しろ大切にしていたに違いないパイプをおき忘れてくくらいなんだから……
黄色な顔 (新字新仮名) / アーサー・コナン・ドイル(著)
點燈てんとう柱柱はしらばしら退すさりゆく。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
徳利形とくりがたのは、水谷氏みづたにし同形どうけいを三望生ばうせい前後ぜんごしてる。それと同形式どうけいしきであるから、うたがことはないが、の二は、如何どうあやしい。土方どかた説明せつめい點頭てんとうられぬのであつた。