“つとめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
22.7%
19.9%
勤務11.3%
義務9.2%
任務5.0%
職務4.3%
遊女4.3%
2.1%
2.1%
2.1%
勤行2.1%
1.4%
娼妓1.4%
奉職0.7%
0.7%
勞働0.7%
勤労0.7%
売色0.7%
0.7%
本分0.7%
看経0.7%
職分0.7%
職司0.7%
芸妓0.7%
芸者0.7%
行程0.7%
讀經0.7%
責任0.7%
責務0.7%
通勤0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つぎ著意ちやくいしてみちもとめるひとがある。專念せんねんみちもとめて、萬事ばんじなげうつこともあれば、日々ひゞつとめおこたらずに、えずみちこゝろざしてゐることもある。
寒山拾得 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
其方儀天一坊身分しかと相糺さず萬事ばんじ華麗くわれいていたらく有しを如何いかゞ相心得居申候やうつたへもせず役儀やくぎをもつとめながら心付ざる段不屆に付退役申付る
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
喚起よびおこす袈裟治の声に驚かされて、丑松は銀之助が来たことを知つた。銀之助ばかりでは無い、例の準教員も勤務つとめの儘の服装みなりでやつて来た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
といひ、彼聞きて、今は心を安んぜよ、我わが義務つとめを果して後行かざるべからず、正義これを求め、慈悲我をむといふに似たりき —九三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
皇孫命様こうそんのみことさま竜神様りゅうじんさままた産土神様うぶすなかみさま礼拝らいはいし、今日きょうにち任務つとめ無事ぶじつとめさせてくださいますようにと祈願きがんめることにしました。
さて我はボナヴェントゥラ・ダ・バーニオレジオの生命いのちなり、大いなる職務つとめを果さんためわれ常に世の心勞こゝろづかひあとにせり 一二七—一二九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
君が情の仮寐の床にと何ならぬ一ふしあはれも深く、此時節より通ひむるは浮かれ浮かるゝ遊客ならで、身にしみ/″\と実のあるお方のよし、遊女つとめあがりのさる人が申しき。
里の今昔 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
いわく、我邦学問の独立せざる久し、しこうしてその未だ独立せざるものは、つとめとして、学者に与うるに名誉と利益とを以てせざるに因る、これを以て、今の時に当て
祝東京専門学校之開校 (新字新仮名) / 小野梓(著)
或時期の詩人はさういふ言を以て自分の仕事を恥かしくないものにしようとつとめたものだ。
弓町より (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ひとり居たまう時はいつもしかなりけむ。われには笑顔見せたまわざること絶えてなかりしが、わがために慰めらるるや、さらばつとめて慰めむとてく。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「お祈祷いのりも済んだし懺悔ざんげもしたし今日のお勤行つとめはつとめてしまったからそろそろ妾は寝ようかと思うよ」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
手は疑ひをはらさんため彼を助けさぐり得て、目の果し能はざるつとめを行ふ、この時わが爲せることまたかゝる人に似たりき
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
何うぞいとか悪いとか聞いて下さい、唯手前てめえは厭になったらけえれって、何でもいから出て行けって、亀屋のお龜という芸者揚句あげくの、妙齢としごろの、今は娼妓つとめをして居るのを二三度買って
私はこのいい細君がたすきをあやどって甲斐甲斐かいがいしく立ち働きながらも、夫の首尾を気づこうて、憂いを胸にかくしている姿を見て、しみじみと奉職つとめの身の悲しさを覚えて
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
駅長はそのころ中仙道大宮駅に奉職つとめていて、十幾年かぶりで小林に会見したのであったそうだ。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
九二井臼せいきうつとめはたもてなすにらざれども、おのが心なり。いやしみ給ふことなかれ。赤穴なほ答へもせで、長嘘ながきいきをつぎつつ、しばししていふ。賢弟がまことある饗応あるじぶりをなどいなむべきことわりやあらん。
然し、これだけの事で御座いますれば、主人も従来これまで勤労つとめに免じて、又どうにも勘弁は致してくれましたので御座います。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
……その頃には、七尾から山ごしで。輪島からは海の上を、追立てられ、漕流こぎながされて、出稼ぎの売色つとめに出る事。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
太郎は一二九網子あごととのふるとて、一三〇つとめて起き出でて、豊雄が閨房ねやの戸のひまをふと見入れたるに、え残りたる灯火ともしびの影に、輝々きらきらしき太刀たちを枕に置きて臥したり。あやし。
私は私の本分つとめを尽くすうちに、満足を見出してゆくべきです。したがって、私たちは、決して自分おのれの使命を他人に誇るべきではありません。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
はや朝の看経つとめはて、しづしづと
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
本当? うれしい! ねエ、二人で!——でもおっかあさまがいらッしゃるし、お職分つとめがあるし、そう思っておいでなすッても自由にならないでしょう。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
職司つとめの種類のうちには、主につけるものにあらずして、その表面は極めて格好に且つ怡楽たのしきものなるに似たれど、終りには、死を意味するものあり。
主のつとめ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
俺は知らない、迷惑だ、ときっと貴方は、うおっしゃいましょうけれど、芸妓つとめしたって、ひとですもの、分けて、あんな、おとなしい、内気な小雪さんなんですもの、打ちつけに言出せますか。
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
義理から別離わかれ話になると、お蔦は、しかし二度芸者つとめをする気は無いから、幸いめ組の惣助そうすけの女房は、島田が名人の女髪結。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
既にもう一生の行程つとめを終つた爺さん婆さんの群ばかりで無く、随分種々さま/″\繁忙せはしい職業に従ふ人々まで、其を聴かうとして熱心に集ふのを見ても
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
して呉れろと云棄いひすて追駈おつかけく此掃部と云ふ者はもとより武邊ぶへんの達者殊に早足なれば一目散に追行おひゆく所に重四郎は一里餘りも退のひたりしがうしろより駈來かけくる人音ひとおと有り定めて子分の奴等が來る成らんと深江村ふかえむらの入口に千手院せんじゆゐんと云ふ小寺有り住持ぢうぢは六十餘歳の老僧にて佛前に於て讀經つとめ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
又八のおばばは、おれをかたきの何のとののしったが、おれは、又八の消息たよりをあのおふくろへ告げることが、自分の責任つとめだ、友達の信義だ、そう思ったからこそ、山木戸をむりに越え、村へ帰って来たのだ。
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いと高き處に坐し、その責務つとめを怠りしごとくみえ、かつともの歌にあはせて口を動かすことをせざる者は 九一—九三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
構内かまえうちの長屋の前へ、通勤つとめに出る外、余り着て来た事の無い、珍らしい背広の扮装いでたち、何だか衣兜かくしを膨らまして、その上暑中でも持ったのを見懸けぬ、蝙蝠傘こうもりがささえ携えて、早瀬が前後あとさきみまわしながら
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)