“ついぢ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
築地47.4%
築土31.6%
築泥10.5%
築垣5.3%
築墻5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ご存じのように道は、遠山三之進様の御屋敷まで真ッ直ぐに築地ついぢつづき、ほかに曲るところもそれるところもござりませぬのに、皆目かいもく姿が見えませぬ。
五月雨に築土ついぢくづれし鳥羽殿とばどののいぬゐの池におもだかさきぬ
みだれ髪 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
くづれた築泥ついぢがちの道などは好きで何度も歩いたが、私はそこを通りながら思ひがけず伊勢物語の一節などをなつかしく思ひ出すやうな氣分にさせられるやうなことはあつても
黒髪山 (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)
御近族の御衆おんしゆう、そのほか参賀のともがら百々之橋とどのばしよりおのぼり成され候に、夥しき群集にて、築垣ついぢを踏みくづし、石と人と一つになつてくづれ落ち、死人も有、怪我人けがにんは数知れず、刀持、槍持の若党共は
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
四面四方に築墻ついぢをつき、三方に門を立て、東西南北に池を掘り、島を築き、松杉を植ゑ、島より陸地へ反橋そりはしをかけ、勾欄こうらん擬宝珠ぎぼしを磨き、誠に結構世に越えたり、十二間の遠侍とほざむらひ、九間の渡廊、釣殿
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)