“すばえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
素生60.0%
40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
満天星ばかりではない、梅の素生すばえは濃い緑色に延びて、早や一尺に及ぶのもある。ちいさくなって蹲踞しゃがんで居るのは躑躅だが、でもがつがつ震えるような様子はすこしも見えない。
三人の訪問者 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
茶色で、やや赤みを帯びた枝の素生すばえに堅くつけたあの桃のつぼみこそ少女のものです。
力餅 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
しかもその後からはすばえをふり上げた若殿様が「柑子かうじ盗人ぬすびとめ、待て。待て。」と仰有おつしやりながら、追ひかけていらつしやるのではございませんか。
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
不承無承にかう仰有ると、すばえをそこへ御捨てになつて、元いらしつた遣戸の方へ、その儘御歸りになつてしまひました。
地獄変 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
不承無承にかう仰有ると、すばえをそこへ御捨てになつて、元いらしつた遣戸の方へ、その儘御帰りになつてしまひました。
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
しかもその後からはすばえをふり上げた若殿樣が「柑子盜人かうじぬすびとめ、待て。待て。」
地獄変 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)