“すおう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:スオウ
語句割合
周防42.1%
蘇芳23.2%
素袍17.9%
蘇枋9.5%
素襖7.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
周防すおうどのだ」と甲斐が云った、「国から涌谷わくやさまが来られた、藩邸にはまだ内密で、小石川の普請小屋に周防どのとおられる」
かぶせた半纏はんてんを取ると、後ろから袈裟掛けさがけに斬られた伊之助は、たった一刀の下に死んだらしく、蘇芳すおうを浴びたようになっております。
運慶は頭に小さい烏帽子えぼしのようなものを乗せて、素袍すおうだか何だかわからない大きなそで背中せなかくくっている。その様子がいかにも古くさい。
夢十夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
古び赤茶け、ところどころ破れ、わたを出している畳の上には、蘇枋すおうの樽でも倒したかのように、血溜りが出来ておりました。
犬神娘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
照葉狂言は嘉永の頃大阪の蕩子とうし四、五人が創意したものである。大抵能楽のあいの狂言を模し、衣裳いしょう素襖すおう上下かみしも熨斗目のしめを用い、科白かはくには歌舞伎かぶき狂言、にわか、踊等のさまをも交え取った。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)