“しょうしょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蕭々48.1%
鏘々8.4%
昭々6.9%
瀟々6.1%
少々3.8%
少将3.1%
少小1.5%
悄々1.5%
憧々1.5%
種々1.5%
蕭牆1.5%
蕭照0.8%
商将0.8%
嘯笑0.8%
宵々0.8%
小々0.8%
小将0.8%
小牀0.8%
小相0.8%
小祥0.8%
尚昌0.8%
峭々0.8%
性照0.8%
松梢0.8%
浹々0.8%
翣箑0.8%
蕭蕭0.8%
蠨蛸0.8%
錚々0.8%
鏘鏘0.8%
鐘祥0.8%
霄々0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今度は今度はと思うているうちに、こらえかねた、雲の層が、持ち切れぬ雨の糸を、しめやかに落し出して、女の影を、蕭々しょうしょうと封じおわる。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
時に鏘々しょうしょうとして響くのはこの音で、女神がくしけずると、またあらためて、人に聞いた——それに、この像には、起居たちいがある。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
天下の府、枢廟すうびょうへいや今きわまる。よろしく公明の旌旗せいきを林集し、正大の雲会を遂げ、もって、昭々しょうしょう日月の下に万代の革政を諸公と共に正さん。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それは、その数日前から降りつづいた秋雨がなおも降り止まず、瀟々しょうしょうと病室の縁側の硝子ガラス障子に打ち煙っている日であった。
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
それでそち母人ははびとは、今日きょうここついでわし本体ほんたい見物けんぶつして、それを土産みやげってかえりたいということのようであるが、これは少々しょうしょうこまった註文ちゅうもんじゃ。
やはりもとは伏見ふしみ少将しょうしょうといった、これもえらい人のたねだということがかりました。
一寸法師 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
なにがしは何々の工事を企てて何十万円を得たり、某は何々の商売に何百万の産をなしたりという、その人の身は、必ず学校より出でたる者にして、少小しょうしょう教育の所得を、成年の後、殖産の実地に施し
慶応義塾学生諸氏に告ぐ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
渡頭ととう人稀ニ白鷺雙々そうそう、舟ヲかすメテ飛ビ、楼外花尽キ、黄鸝こうり悄々しょうしょう、柳ヲ穿うがツテ啼ク。籊々てきてきノ竿、漁翁雨ニ釣リ、井々せいせいノ田、村女烟ニ鋤ス。一檐いちえんノ彩錦斜陽ニ映ズルハ槖駝たくだ芍薬しゃくやくヲ売ルナリ。
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
彼多年露国の域中に住し、しかして久しくその厚遇をこうむれり。しかして今や露国の密使は憧々しょうしょうとしてその都城たるカブールに往来せり。その燕遊えんゆう一日の交情にあらざるもって知るべし。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
ひかり滑々かつかつたる先生の禿げ頭で、これまた後頭部のあたりに、種々しょうしょうたる胡麻塩ごましおの髪の毛が、わずかに残喘ざんぜんを保っていたが、大部分は博物はくぶつの教科書に画が出ている駝鳥だちょうの卵なるものと相違はない。
毛利先生 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
また百姓ひゃくしょうはい地租改正ちそかいせいのために竹槍ちくそう席旗せきき暴動ぼうどうかもしたるその余炎よえんいまおさまらず、いわんや現に政府の顕官けんかん中にもひそかに不平士族と気脈きみゃくを通じて、蕭牆しょうしょうへんらんくわだてたる者さえなきに非ず。
『じゃあ、蕭照しょうしょう、おまえには思案があるかい』
人間山水図巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蕭照しょうしょうもそのなかの一人だった。
人間山水図巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうしてその中から執事とか、あるいは会計主任とか、また商将しょうしょうとか、あるいはラマのおつきとかいうような者を選抜して、いろいろその勤める範囲が違って居ります。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
すると左膳は手のない袖をゆすって嘯笑しょうしょうした。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
松風さびしき湘南しょうなん別墅べっしょに病める人の面影おもかげは、黄海の戦いとかわるがわる武男が宵々しょうしょうの夢に入りつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
殿ふたたびお出ましの時には、小刀を取って、危気あぶなげ無きところをずるように削り、小々しょうしょう刀屑かたなくずを出し、やがて成就のよしを申し、近々ご覧に入るるのだ。何の思わぬあやまちなどが出来よう。ハハハ。
鵞鳥 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「うるさき小将しょうしょう。あれから先へ片づけろ」
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その状坐して金嚢をり、かえって小牀しょうしょうきょし、一脚地にる。つねに油を以てぬぐい、黒色形をし、莫訶歌羅(マハーカーラ、大神王の義)という。すなわち大黒神なり。
赤これが小相しょうしょうたらばたれか能くこれが大相とらん。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
十二月十四日、枕山は亡友竹内雲濤が小祥しょうしょうの忌辰に再び追悼の詩会を某処に開いた。『枕山先生遺稿』にその時の絶句が二首載せられている。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
尚昌しょうしょう侯は私の同級生でした。幾度かの機会に沖縄の品々を見ていたく心を打たれた私は、ついにその研究を志すに至り、侯爵こうしゃくにこの相談をしたことがあります。
沖縄の思い出 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
しかもまた峭々しょうしょうとして相迫った岩壁の間に翼を休めたあおい蒼い真上の空の一角である。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
康頼は、かねてから出家の志を持っていたが、流罪の途中、周防すおう室積むろづみで出家し、性照しょうしょうと名乗った。
そもそも、鶴は凡禽ぼんきん凡鳥ならず。一挙に千里の雲をしのいで日の下に鳴き、常に百尺の松梢しょうしょうに住んで世のちりをうけぬ。泥中にせんしてしかも瑞々ずいずい
顎十郎捕物帳:09 丹頂の鶴 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
雨のことをおしめりとしか言わず、鼻のわきの黒子ほくろに一本長い毛が生えていて、その毛を浹々しょうしょう洗湯せんとうの湯に浮かべて、出入りの誰かれと呵々大笑する。
舞馬 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
稜錐塔ピラミッドの空をく所、獅身女スフィンクスの砂を抱く所、長河ちょうが鰐魚がくぎょを蔵する所、二千年の昔妖姫ようきクレオパトラの安図尼アントニイと相擁して、駝鳥だちょう翣箑しょうしょうに軽く玉肌ぎょっきを払える所、は好画題であるまた好詩料である。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
初夏の午後には葭切よしきりの鳴くを聴き、月のあきらかな夜には風露の蕭蕭しょうしょうと音する響を聞いて楽んだ。
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「蓮の葉に蜘蛛くだりけり香をく」と吟じながら女一度に数弁すうべんつかんで香炉のうちになげ込む。「蠨蛸しょうしょうかかって不揺うごかず篆煙てんえん遶竹梁ちくりょうをめぐる」とじゅしてひげある男も、見ているままで払わんともせぬ。蜘蛛も動かぬ。
一夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
剣は、打々ていていと、錚々しょうしょうと、きつきつと、あるいはむせぶがごとく、あるいは訴うるがごとく、あるいは放笑するがごとく、あるいは流るるがごとく、立派に、弾奏の役目をつとめているのである。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
言いもあえず膝立直して、「じゃむこうじゃむこう。」と口笛鏘鏘しょうしょう
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
すなわ徐安じょあん鐘祥しょうしょうをしててんって、懐来かいらいに走らしむ。宗忠そうちゅう懐来かいらいり 兵三万と号す。諸将之を撃つをかたんず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
『淵鑑類函』四三二ジャワ国の山に猴多く人を畏れず、呼ぶに霄々しょうしょうの声を以てすればすなわちづ、果実を投げればその二大猴まず至る、土人これを猴王、猴夫人という。