“しおしお”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悄々88.9%
悄然4.4%
萎々4.4%
竜鍾2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さすがに、能登守ほどのものが、そのお君の張り通した我儘に、一矢いっしを立てることができないで、悄々しおしおと引返すのは何事であろう。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
力なげ首悄然しおしおおのれがひざ気勢いきおいのなきたそうなる眼をそそぎ居るに引き替え、源太郎は小狗こいぬ瞰下みおろ猛鷲あらわしの風に臨んで千尺のいわおの上に立つ風情、腹に十分じゅうぶの強みを抱きて、背をもげねば肩をもゆがめず
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
駕籠を着けたのは佐野家の裏口、娘はだまされて駕籠へ乗ったと知ると、初めのうちは少し騒いでいたが、佐野家へ着くと観念したものか、萎々しおしおと歩いて裏口から入ったそうですよ。
すると源三は何を感じたかたきのごとくに涙をおとして、ついにはすすなきしてまなかったが、泣いて泣いて泣きつくしたはて竜鍾しおしおと立上って、背中に付けていたおおき団飯むすびほうり捨ててしまって
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)