“さんば”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
三馬44.7%
産婆40.4%
三羽8.5%
三番2.1%
山坡2.1%
山波2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三馬さんば浮世風呂うきよぶろむうちに、だしぬけに目白めじろはうから、釣鐘つりがねつてたやうにがついた。湯屋ゆやいたのは(岡湯をかゆ)なのである。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
北八きたはち大丈夫だいぢやうぶだ、と立直たちなほつて悠然いうぜんとなる。此邊このあたりぢんまりとしたる商賣あきなひやのきならび、しもたやとるは、産婆さんば人相見にんさうみ、お手紙てがみしたゝめどころなり。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
三羽さんば四羽しは憤怒ふんぬ皷翼はゞたきともごと氣球きゝゆう飛掛とびかかる、あつといふに、氣球きゝゆうたちまそのするどくちばし突破つきやぶられた。
赤坊が風車を廻されて驚き、舌出し三番さんばの舌を見て泣き出すと同じママな驚きをし泣き方をして居ます。
動かされないと云う事 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
やがて道は急坂きふはんの上に尽く。此あたりやゝ快濶たる山坡さんばの上、遠くヘルモン山の片影へんえいを見得べしと云ふ。今日は空少し夏霞なつがすみして見えず、余等はこゝにて馬車を下る。エルサレムより約八里。
段々陽のさしそめて来る港町をつっきって汽車は山波さんばの磯べづたいに走っている。私の思い出から、たんぽぽの綿毛のように色々なものが海の上に飛んで行った。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)