“さすが”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
流石88.5%
6.9%
有繋2.7%
小刀1.8%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
併し目的の家の前に立った時だけは、流石さすがの彼も、普通の泥棒の通りに、いや恐らく彼等以上に、ビクビクして前後左右を見廻した。
心理試験 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
祭壇に近い人々は、さすがに振向きもしなかつた。が、会葬者の殆ど過半が、此無遠慮な闖入者に対して叱責に近い注視を投げたのである。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
棒の先で屋根の下を掘ってみると、中から出たのは人骨か、獣の骨か、——ゴソゴソとひと固まり。有繋さすがの将軍も、「ヒャー何物!」。
一年まえのあの日以来、そんなことは初めてで、午後になってもずっと続け、きげんのいい顔で丸鑿まるのみ小刀さすがを使っていた。
四日のあやめ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
聞て思ず太息といきつき驚き入たる大膽だいたん振舞ふるまひ其性根そのしやうねならんには首尾しゆびよく成就じやうじゆなすべしとさすがの天忠もひそかした
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
聞てさては事成就じやうじゆせりと心中に悦びける是餘人成ば城中じやうちうの事くはしくは知ざればうたがはしくおもふべけれ共伊賀亮は城中の事をよく心得居る故今次右衞門のいふ處一々に當ればさすがの伊賀亮も心を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)