“さくし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
策士50.0%
錯視33.3%
策師16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いや、その点はどうも。……もっとも、かなり策士さくしらしい面もありますから、それを思慮深いといえば格別ですが。」
次郎物語:04 第四部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
いや、こうと見ては、ひとに功名を誇らせてはいられない。崖の地表もまた這いよじる兵の色で塗りつぶされた。ゆるやかに地面が逆に巻きのぼってゆくような錯視さくしがおこる。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だが、あたしはぞくぞくこわがった。いま考えると、なかなか策師さくしだったといえる。江戸人の——いえ、当時の日本人の誰にも感じられる、いやな連想をもった、場処がらである。
旧聞日本橋:17 牢屋の原 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)