“こまごま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
細々95.4%
細細2.3%
小間々々0.8%
濃々0.8%
縷々0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
むしろ気分が落ち着いて来ると、今度は前よりも一層明瞭めいりょうに、一層執拗しつように、ナオミの肉体の細々こまごました部分がじーッと思い出されました。
痴人の愛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
それは細細こまごまとした瑞々しい若葉であつた。その若葉を渦巻かせ乍ら、栗はまだ枝々の尖りが眩しかつたり、腋の下が羞痒こそばゆいやうな新生の歓びから何も彼も涙ぐましく眺め入つた。
愛の詩集:03 愛の詩集 (新字旧仮名) / 室生犀星(著)
その癖当人は政事臭い事には少しも手を出さない。それは何でも半分るといふことが大嫌だいきらひだからである。ところが先生は小間々々こまごました事にはすぐに閉口する。
魔睡 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
朧気おぼろげながら逢瀬おうせうれしき通路かよいじとりめを夢の名残の本意ほいなさに憎らしゅう存じそろなどかいてまだ足らず、再書かえすがき濃々こまごまと、色好み深き都の若佼わこうど幾人いくたりか迷わせ玉うらん御標致ごきりょうの美しさ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ドウぞ知らしてれぬかと云うことを縷々こまごまかいて来ました。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)