“こび”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
95.3%
木挽2.1%
古井0.5%
媚笑0.5%
0.5%
0.5%
虎尾0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あたかもらんまんたる桜の枝が水面みなもに映っているような、ほんのりと桜色に色づいた顔に、そよ吹く春風をあしらうようなこびを見せ
多くの木挽こびき等が雪の深山に椴松とどまつ蝦夷松えぞまつの切り倒されたのを挽き、多くの人夫等がそれをそりで引き出すところに飛んで行く。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
高山の上の水源地から流れて来てこの古井こびで初めて木曾川に入るのだとまた一人が傍から教へてくれた。ぢやあ、あの広いのが木曾川だなと思へてきた。
日本ライン (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ストップ! 古井こびの白い鉄橋の上で、私は驚いて自動車を飛び降りた。その相迫つた峡谷の翠の深さ、水の碧くて豊かさ。何とまた欝蒼として幽邃な下手の一つ小島の風致であらう。
日本ライン (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
六尺、五尺、四尺、ああついに立留った。女は媚笑こびを見せて巡査に雲崩なだれ掛りそうな姿勢をしながら云い出すのであった。
偽刑事 (新字新仮名) / 川田功(著)
もともと初めから徳永商店に長くこびり着いてる心持はなく、徳永を踏台ふみだいにして他の仕事を見付けるつもりでいたのだから
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
方眼紙にドットして行った点の軌跡きせきの曲線から発見し得た時の喜びようは、今でもこの眼にこびり付いている。
木魂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
一刀、虎のどこかをったが、その虎尾こびは、李逵の体を、はるかへ叩き飛ばしていた。虎は彼の上へ、腹を見せて、すぐ躍ッてくる。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)