“こだち”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コダチ
語句割合
木立55.9%
樹立38.6%
小太刀4.2%
詐刀0.3%
児達0.3%
叢樹0.3%
子達0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いま廿日はつかつきおもかげかすんで、さしのぼには木立こだちおぼろおぼろとくらく、たりや孤徽殿こきでん細殿口ほそどのぐちさとしためにはくものもなきときぞかし。
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
熊笹は人の身の丈を没すという深さ、暗い林の遠くには気味の悪い鳥の声がして、谿川たにがわの音は物凄ものすごいように樹立こだちの間にうたっている。
経之はなお手をあげようとした時、突然、癇癖かんぺきに逆上した定明はやかたに飛びこむと、小太刀こだちを携えて素足で庭石の上におりた。
野に臥す者 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
ここに倭建やまとたけるの命、河よりまづあがりまして、出雲建いづもたけるが解き置ける横刀たちを取り佩かして、「易刀たちかへせむ」と詔りたまひき。かれ後に出雲建河より上りて、倭建の命の詐刀こだちを佩きき。
ここに倭建の命「いざ刀合たちあはせむ」とあとらへたまふ。かれおのもおのもその刀を拔く時に、出雲建、詐刀こだちをえ拔かず、すなはち倭建の命、その刀を拔きて、出雲建を打ち殺したまひき。
「でも、貴方様まるで野原でござります。お児達こだち歩行あるいた跡は、平一面たいらいちめんの足跡でござりまするが。」
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この後さま/″\の流れ彼より出でたり、カトリックの園これによりてうるほひ、その叢樹こだちいよ/\榮ゆ 一〇三—一〇五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
※弟きやうだい建場たてば茶屋ちやや腕車くるまやとひながらやすんでところつて、言葉ことばけてようとしたが、その子達こだち氣高けだかさ!たふとさ! おもはず天窓あたまさがつたぢや。
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)