“くっきり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
劃然25.0%
画然25.0%
瞭然25.0%
鮮明25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
晴れた夏には真先にひぐらしの家になったり、雪霽ゆきばれには青空に劃然くっきりそびゆる玉樹の高い梢に百点千点黒いからすをとまらして見たり、秋の入日のそら樺色にくんずる夕は
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
仄かに薄れゆく光線に包まれて、あらゆるものが灰色に、不確実に見えたが、夕陽の最後の照りかえしで、卓子テーブルと、鏡面と、壁にかけた油絵だけが、明るい斑点でも置いたように画然くっきりと光っていた。
誰? (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
殊に今朝は雨上りの所為せいか空は拭ったようで、遠近あちこちそびえ立っている大建築は形ながら色ながら瞭然くっきりとして頗る壮観だ。田鶴子さんも同感だったと見えて
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
単衣ひとえあい、帯の柳、うす青いつま、白い足袋まで、雨明あまあかりというのに、濡々と鮮明くっきりした。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)