“きりぎりす”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キリギリス
語句割合
蟋蟀64.1%
螽蟖20.5%
螽斯7.7%
5.1%
2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ははははは。門迷とまどいをしちゃア困るぜ。何だ、さッきから二階の櫺子れんじから覗いたり、店の格子に蟋蟀きりぎりすをきめたりしていたくせに」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
たけのびた雑草の緑にまじって、萩だの女郎花おみなえしだの桔梗ききょうだのの、秋草の花が咲いている、飛蝗ばった螽蟖きりぎりす馬追うまおいなどが、花や葉を分けて飛びねている。
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
未決監を出てからもう彼是一と月、その間、日となく夜となく緊張し切つた俺の神経はまるで螽斯きりぎりすのやうに間断きりもなく顫へ続けた。狂気と錯乱とがもう俺の目前に赤く笑つてゐる。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
其角に「すむ月や髭を立てたるきりぎりす」という句がある。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
笹葉たくあとやいろりのきりぎりす 夕兆
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)