“きょうてい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
筐底53.3%
篋底20.0%
胸底10.0%
筺底6.7%
彊柢3.3%
胷底3.3%
鏡底3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かくて沈思黙考四日間の後私は黙々として筐底きょうてい深く蔵していた令嬢の日記と例の二枚の不可思議なるスケッチ板とを取り出した。
令嬢エミーラの日記 (新字新仮名) / 橘外男(著)
コレ鄙稿ヲ篋底きょうていニ探リ出シテあらた剞劂きけつ氏ニ託スル所以ゆえんナリトイフ。大正十五年丙寅へいいん初春永井荷風識。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
胸底きょうてい・どでんがえ
雲霧閻魔帳 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
筺底きょうていから出して見ると、其手紙にはこうある。
……御承知でもありましょうが、明治四十一年に日仏条約が締結されると、日本政府は当時日本へ亡命していた安南独立運動の志士潘是漢と安南王族畿外侯彊柢きょうていを無情にも国外へ追い出してしまった。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
と云いかけて、主人のおもてをグッと睨む。主人も今は如何ともし難しと諦めてか、但しは此一場の始末を何とせんかと、胷底きょうてい深く考え居りてか、差当りて何と為ん様子も無きに、右膳は愈々勝に乗り
雪たたき (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
すると、鏡底きょうていに、敵の潜水艦の巨大なへさきが現われたと思うと、さっとレンズの前を横ぎって消えたのを認めた。
地球要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)