“きょうじん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キョウジン
語句割合
強靱45.1%
強靭28.6%
兇刃9.9%
狂人8.8%
郷人3.3%
侠人1.1%
凶刃1.1%
匡人1.1%
羌人1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかしその強靱きょうじんな論理を示す文章の間に、突然魂の底からほとばしり出たかのような啓示的な句が現われて、全体の文章に光を投げる。
西田先生のことども (新字新仮名) / 三木清(著)
部屋の中に若い娘が一人、首に強靭きょうじんな麻縄を巻かれ、その縄尻を二間ばかり畳から縁側に引いて、俯向うつむきになったまま死んでいたのです。
しかし、この、「長い黒の外套がいとう」を着て闇黒あんこくむ妖怪は、心願しんがんのようにその兇刃きょうじんを街路の売春婦にのみ限定してふるったのだ。
女肉を料理する男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
はあ、病人びょうにん、しかしなんにん狂人きょうじん自由じゆうにそこらへんあるいているではないですか、それは貴方々あなたがた無学むがくなるにって、狂人きょうじんと、健康けんこうなるものとの区別くべつ出来できんのです。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
(この息子が、偉大になってくれればいいのだ。武蔵以上の人間になり、俺を見返して、郷人きょうじんに誇ってくれたら、婆は、おれの首を討った以上、本望と思うだろう)
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
思いがけない悪魔あくまがでて、のろわれた今宮祭いまみやまつりおどりのむれも、また思いがけない侠人きょうじんの力で、ひるすぎからは、午前におとらぬ歓楽かんらくちまたにかえってにぎわった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
井上侯がまだ聞太もんたといった侍のころ深く相愛して、彼女の魂として井上氏の懐に預けておいた手鏡——青銅の——ために、井上氏は危く凶刃きょうじんをまぬかれたこともあった。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
天の未だ斯の文を喪さざらんとするとき、匡人きょうじんそれ予を如何せん。(子罕、五)
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
昼夜観音経を念ずると斑虎ふこに導かれ故郷へ還り得たと載す、智者大師の『観世音義疏かんぜおんぎそ』に晋の恵達、凶年に甘草かんぞう掘るとて餓えた羌人きょうじん群に捕われ、かの輩肥えた人からまず食うので達と一小児と残さる