“かなめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カナメ
語句割合
64.6%
扇骨木13.1%
要人5.1%
金目5.1%
4.0%
要目4.0%
賀奈女2.0%
要所1.0%
要木1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
扇のかなめの一寸ばかりの所に見事に突き刺さり、扇は空に舞いあがり、きりきりと一つ二つ舞っていたが、さっと海に落ちていった。
細い竹をそでに通して、落ちないように、扇骨木かなめの枝に寄せ掛けた手際てぎわが、いかにも女の子の所作しょさらしく殊勝しゅしょうに思われた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「行つて來ましたよ。源三郎は丸山要人かなめのところへ、昨夜亥刻よつ(十時)少し前に行つて、無駄話をして、二階へ寢たことは確かで——尤も大した用事はなかつたさうですよ」
倹約な巴里パリイの女が外見は派手でありながら粗末なしつの物をたくみに仕立てるのとちがつて、倫敦ロンドンの女は表面質素じみな様で実は金目かなめかゝつた物を身に着けて居る。だ惜しい事に趣味が意気でない。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
勝手かってに屋敷の中を通る小学校通いの子供の草履ばた/\で驚いて朝寝のねむりをさましたもので、乞食こじき物貰ものもらい話客千客万来であったが、今は屋敷中ぐるりと竹の四ツ目籬めがきや、かなめ
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
乃公おれ先刻さっきからつい半間とは離れぬ処にいるんだぞ。今日は乃公が死にかけたので、只今見舞人が罷越まかりこしたのであるが、肝腎要目かなめの御当人の姿が見えないので、お母さんが探しに来たのである。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「——二人は別として、水本賀奈女かなめをうんと怨んでゐた者が他にあつた筈だ、心當りはないのか」
しかし、あの醜い手足も青葉の蔭に隠れ、不気味な妖怪めいた頭蓋の模様も、その下映したばえいろどられていて、変形の要所かなめは、それと見定めることは出来なかった。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
要木かなめだの柾木まさきだのゝ低くさびしい垣つゞき。
春泥 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)