“おもと”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オモト
語句割合
万年青67.9%
萬年青14.3%
御許7.1%
其方3.6%
小本3.6%
御求1.8%
御購1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何でもない竹垣の根元の万年青おもとなどが印象の真正面に立った。——伸子は、夫のいない時、一人静かに家を出て行くつもりなのであった。
伸子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
一しきり蘭や萬年青おもとの變種の流行はやつた時分に、太政官は隱居の庭に温室を造つて、丹念に青い鉢植ゑものを育てた。
太政官 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
いや、心に受くるそのいたみにおいては、御許おもとよりも、誰よりも、謙信こそはその重責と傷心に深く自らを鞭打つものだ。ましてや今宵のごとく、戦のあと、いとど寂やかに時雨しぐるる夜などは
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其方おもとは、この姫様こそ、藤原の氏神にお仕へ遊ばす清らかな常処女とこをとめと申すのだと言ふことを知らぬかえ。神の咎めを憚るがえゝ。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
田老と小本おもととの間などは、ことに芝生が多かったと思う。種市の鹿糠は海岸で、附近に多少の草地もあったが、山林の方が多かったようである。草地は海に沿うて細長く延びているのである。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
なに御求おもとめですか」と宗助そうすけくと
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
御購おもとめ下さいまし、貴下あなた、なるたけお働き申しますよ。何に遊ばす、これ、これがうございますよね。」と牡丹形ぼたんがたの肱座を取って突附けられ、平民と見えてどぎまぎしつ
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)