“おおごと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
大事88.6%
大椿事2.3%
大変事2.3%
大事件2.3%
大変2.3%
大破綻2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「これ、袂糞たもとぐそでも付けさんしょ」とお種は気をんで、「折角せっかく今日は髪まで結って、皆な面白く遊ぼうという日だに、指なぞを切っては大事おおごとだぞや」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「イヤ。トテモ大椿事おおごとですばい。アンタ方は知りなさるまいが、鯨はアレで魚じゃない。獣類けだものですばい」
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「相手がアーメンと思うと、いくら力瘤を入れても、入れ甲斐がないような気がして、チーット力瘤を入れ過ぎたようです、とうとう大椿事おおごとになりましてなあ——」
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
『馬鹿……今、貴様の生胆きもを取れあ、俺が懲役に行くだけじゃないか……おいツン州……大変事おおごとの出来たぞ』
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
『ウワア……それは大変事おおごと出来でけとる。いま全快ようなっちゃイカン』
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
これア何か大事件おおごとがあったのだと思ったから、早速本庁の刑事みうちへ電話を掛けて聞いて見ると、昨夜にも今朝にも大事件なんてえものは無かったと言います。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
そのうちに眼がボウ——ッとなって来て、これは大変おおごとが出来たと思うた時にはモウ横に寝ているやら、座っているやら自分でも判然わからんようになっております。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「江戸の上役人が、含月荘の領内で、殺されていたと分ったひには、こいつ、大破綻おおごとになりますからな。——そこで、如意にょいたけの作兵衛小屋へ持って行って、炭焼竈すみやきがまの中で焼いてしまおうというお考えなので」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)