“えさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
96.6%
食餌0.6%
得避0.6%
0.6%
餌食0.6%
魚餌0.6%
鳥差0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
手巾ハンケチが落ちました、)と知らせたそうでありますが、くだん土器殿かわらけどのも、えさ振舞ふるまう気で、いきな後姿を見送っていたものと見えますよ。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これから考えると、生れる雛の雌雄いずれが多いかという事はその親鳥の食餌えさや鳥屋の温度その他の周囲の状況できまるものだという事が分る。
話の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
そしてこれらの発光器は大抵みな腹の方ばかりにあるので、深海の底を照らしながら食餌えさを捜し歩くには都合のよい探海灯の用をするのだろうと思われる。
話の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
それを得避えさくる事もできないで、巣を破られたはちが、その巣跡にむなしくたむろしているごとくに、このあばら屋に水籠みずごもりしている予を他目よそめに見たらば、どんなに寂しく見えるだろう。
水籠 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
今日はもうえさをやらんでくれ。それから小使と二人してからだをすっかり洗って呉れ。敷藁しきわらも新らしくしてね。いいか。
フランドン農学校の豚 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
たとえば大きな、蒼白い人間の顔を持った大蜘蛛ぐもが、その背後の大暖炉の中からタッタ今、私を餌食えさにすべく、モーニングコートを着てい出して来たような感じに変ってしまったのであった。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
自分が魚餌えさはりよそおいつけた時であった。偶然に少年は自分の方におもてを向けた。そして紅桃色こうとうしょくをしたイトメという虫を五匹や六匹ではなく沢山に鉤に装うところを看詰みつめていた。
蘆声 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
寝た間に鳥差えさしがさしにくる
(新字新仮名) / 竹久夢二(著)