“うちみず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
打水93.3%
撒水6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下には張物板はりものいたのような細長い庭に、細い竹がまばらに生えてびた鉄灯籠かなどうろうが石の上に置いてあった。その石も竹も打水うちみずで皆しっとりれていた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
本郷元町ほんごうもとまちに土蔵構えのかなりな呉服屋があって、番頭小僧とも十人ほどの頭が見え、「山岡屋」と染め抜いた暖簾のれんの前では小僧がしきりに打水うちみずをやっていると
そんなとき、私は憂鬱ゆううつな心を抱いて、街上の撒水うちみずが淡い灯を映したよいの街々を、かすかな風鈴ふうりんの音をききながら、よくふらふらと逍遙さまよいあるいたものであった。
郷愁 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)