“いもり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蠑螈73.7%
井守15.8%
忌森5.3%
蜥蝪5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小川屋のかたわらの川縁かわべりの繁みからは、雨滴あまだれがはらはらと傘の上に乱れ落ちた。びた黒い水には蠑螈いもりが赤い腹を見せている。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
表には左りくぼ、右堀田原ほったはらとある。やみだのに赤い字があきらかに見えた。赤い字は井守いもりの腹のような色であった。
夢十夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
屋敷の西側に一丈五六尺も廻るようなしいの樹が四五本重なり合って立って居る。村一番の忌森いもりで村じゅうからうらやましがられて居る。
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
聞かせたしとても人氣のござらねば、耳引たつるは天井の鼠か、壁をつたふ蜥蝪いもり、我と二人にお孃樣をおきては此大伽藍に犬の子のかげも無く、一年三百六十五日客の來ることなく客に行くことなく
暗夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)