“いはつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
衣鉢96.3%
遺髪3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そもそも一刀流の本源をたずぬれば、その開祖は伊豆の人、伊藤一刀斎景久かげひさで、その衣鉢いはつを受けたのが神子上典膳忠明みこがみてんぜんただあき(小野治郎左衛門)です。
穏田の飯野吉三郎先生とかの衣鉢いはつをうけたような話から喋々と説き初め「ひとつ、読んでください」と、世直し運動宣言のガリ版刷りをくれた。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やがて還って来るものは、遺髪いはつと爪だけかとまで、一ころは深く思いあきらめていた彼の妻には、大きく左の肩を落して、跛行びっこをひきひき歩く良人の姿も、よくぞご無事で——としか見えなかった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)