“いなむし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
50.0%
稲虫50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
するとほかの盗人たちも、てんでに太刀を鞘におさめて、まるでいなむしか何かのように、四方から平太夫へ躍りかかりました。
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
いとも三三一げんなる法師にて、およ三三二疫病えやみ妖災もののけいなむしなどをもよく祈るよしにて、此のさとの人はたふとみあへり。此の法師三三三むかへてんとて、あわただしく三三四呼びつげるに、ややして来りぬ。
おかげで井戸の水がなまぐさい血潮に変ったものもございますし、の稲を一夜いちやの中にいなむしが食ってしまったものもございますが、あの白朱社はくしゅしゃ巫女みこなどは、摩利信乃法師を祈り殺そうとした応報で
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
たいへん加持祈祷の効験あらたかなお坊さんで、およそ流行病とかものとか稲虫いなむしなどの害を祈祷調伏することがうまいといって、この里の人はみんな尊敬している。
稲虫いなむしの一名稲別当いなべっとう、それを斎藤別当に因んで実盛さねもりというに及んだ由(『用捨箱』下)。この虫盛んな年は大勢松明たいまつ行列して実盛様の御弔いと唱え送り出す。まず擬葬式をして虫を死絶すべき禁厭まじないだ。