“いっぽう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一方66.7%
一峰11.1%
一峯5.6%
一抔5.6%
一法5.6%
鷸蚌5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それはまだたまごからいくらもたない子雁こがんで、たいそうこましゃくれものでしたが、その一方いっぽう子家鴨こあひるむかってうのに
仲秋のその一峰いっぽう愛宕あたごかな
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
中に尤も東北の方に寄って一峯いっぽう特立とくりつすこぶる異彩いさいある山が見える。地理を案ずるに、キトウス山ではあるまいか。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
かの日光のびょうの壮厳雄麗、金碧こんぺき目をくらまし、今日に及んでなお世界万邦の艶羨えんせん喝采かっさいを博するゆえんのものは、これわが人民が一抔いっぽうの墓田をも有せず、三尺の石塔をも有せず
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
誠に無慙むざんなる次第しだいなれども、おのずから経世けいせい一法いっぽうとしてしのんでこれを断行だんこうすることなるべし。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
鷸蚌いっぽうならぬ三人に争われる、ものの青年エルハルトは、夫人に呼び戻されて、この場へ帰る。母にも従わない。父にも従わない。情誼じょうぎの縄で縛ろうとするおばにも従わない。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)