“いちげん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イチゲン
語句割合
一言88.9%
一見3.7%
一弦3.7%
一現3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日出雄少年ひでをせうねん二名にめい水兵すいへいもくして一言いちげんなく、稻妻いなづま終夜よもすがらとうしにえたので餘程よほどつかれたとえ、わたくしかたわらよこたはつてる。
「ですとも。それを知らん顔で、しらばっくれて、唯今ただいま一見いちげんという顔をなさるから、はぐらかして上げましたんでさ。」
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一見いちげんでこうなった。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この一朝いっちょうに死なんか、余りにも残念なのだ。つがえては切って放つ一弦いちげん一弦の弓鳴りはその憤りを発するに似ている。しかもそのっるもほつれ、弓も折れようとしていた。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
宿屋に泊るといっても、大阪のどこへ行けば宿屋があるのか、おまけに汽車の中で聴いた話では、大阪中さがしても一現いちげんで泊めてくれるような宿屋は一軒もないだろうということだ。
世相 (新字新仮名) / 織田作之助(著)