“いけばな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
活花53.5%
生花32.6%
挿花4.7%
插花2.3%
揷花2.3%
瓶花2.3%
生華2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
陸は遠州流の活花いけばなをも学んだ。象棋しょうぎをも母五百いおに学んだ。五百の碁は二段であった。五百はかつて薙刀なぎなたをさえ陸に教えたことがある。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
○「お習字、生花いけばな、おこと、おどり——こういうものにかえってモダニティを感じ、習い度いと思うことはあるけれど、さて、いざとなって見るとね。」
現代若き女性気質集 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
まず彼女の父の消息をたずね、江漢老人との旧交ぶりを語り、床の間に見える八雲箏やくもごとから、琴の話、挿花いけばなの批評、東都の感想、江戸と上方との流行の差などほとんど尽くるところがない。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
榛軒は書斎と客間とに插花いけばなを絶やさなかつた。本郷の花総はなそうと云ふものが隔日に截花きりばなを持つて来たのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
然程さるほどに新吉原松葉屋にては彼のお高をかゝへ樣子をみるに書は廣澤くわうたくまなこと生田流いくたりう揷花いけばなは遠州流茶事より歌俳諧はいかいに至るまで是を知らずと云ふ事なくこと容貌ようばう美麗うるはしく眼に千金の色を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こはきだごとに瓶花いけばな、盆栽の檸檬リモネ樹を据ゑたればなり。階の際なる兵は肩銃の禮を施しつ。「リフレア」着飾りたるしもべは堂に滿ちたり。フランチエスカの君はまばゆきまで美かりき。
彼女は数年ぜん夫に死別し、子供もなく、両親も兄弟もなく、ひどく淋しい身の上であったこと、少しは貯金もあったらしい様子だが、職業としては生華いけばな師匠ししょうをしていたこと、弟子の娘さん達の外に
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)