“いかさま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
詐欺15.8%
如何樣15.8%
如何様15.8%
不正10.5%
何樣5.3%
奈何様5.3%
奈何樣5.3%
如何5.3%
如樣5.3%
欺瞞5.3%
詐欺賭博5.3%
贋物5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この戦国の世のさまでは、とうてい正直まっとうに暮していたら鼻の下の建立が覚束おぼつかないと、早くもそこへ目を付けて、詐欺いかさまのネタになるような、掘り出し物はあるまいかと
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そろへ御茶屋へ御預けなさるゝは格別かくべつ此方にては御預かり申まじと云ひけるには大いに道理だうりなり茶屋へもはなし其の上にて預け申さん御亭主へ相談さうだんして給はれと申故松葉屋にても如何樣いかさま上方の大盡なるべしと茶屋を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
然し、そんな事を言ひに来たではない、私の方にも如何様いかさま手落があつたで、そのわびも言はうし、又昔も今も此方こちらには心持に異変かはりは無いのだから、それが第一に知らせたい。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
お役目の上から、いかに日頃、側につかえていたって、その上役がやった不正いかさまを、だまって自分で背負いこんで、腹を切り、女房や子たちにまで、嘆きをかける唐変木とうへんぼくがあるものか。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
つうじけるに名主も駈來かけきた四邊あたり近所きんじよの者も追々おひ/\あつまり改め見れば何樣いかさま酒に醉倒ゑひたふ轉込まろびこみ死したるに相違さうゐなきていなりと評議一決し翌日よくじつ此趣このおもむきを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其方今實父富右衞門の名代みやうだいとなり御仕置になりて相果たらば何樣いかさま富右衞門へ孝行かうかうは立にもせよ養母の養育は誰がするぞ義理有る養母をすつるは不孝ふかう此上無しよも富右衞門夫婦の者共も是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
『お定さん、ほせえ柱だなす。』と大工の娘。奈何様いかさま、太い材木を不体裁に組立てた南部の田舎の家に育つた者の目には、東京の家は地震でも揺れたら危い位、柱でも鴨居でも細く見える。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
奈何樣いかさま、太い材木を不體裁に組立てた南部の田舍の家に育つた者の目には、東京の家は地震でも搖れたら危い位、柱でも鴨居でも細く見える。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ここに天皇、その早く還り上りませることを怪みまして、「如何いかさまに壞りたまひつる」と詔りたまへば、答へて白さく、「その御陵の傍の土を少し掘りつ」とまをしたまひき。
熟々つく/″\見るに其結構けつこうなるこしらへはまがふ方なき高貴の御品次に御墨付すみつきおしひら拜見はいけんするに如樣いかさま徳太郎君の御直筆おぢきひつとは見えけることわざに云へる事ありじやは一寸にして人をかむの氣ありとらは生れながらにしてうし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
今でも猶だ其根性が失せないから大きな詐偽や賭博ばくち欺瞞いかさまをやつて実業家だと仰しやいますヮ……
貧書生 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
彼奴あやつは元来詐欺賭博いかさま入獄いろあげして来た男だけに、することなす事インチキずくめじゃが、そいつに楯突たてついた奴は、いつの間にかあなの中で、彼奴あいつの手にかかって消え失せるちう話ぞ。
斜坑 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「へい加賀屋の野良のら息子が、贋物いかさまのネタを割ったんで……」
前記天満焼 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)