“あぢさゐ”の漢字の書き方と例文
語句割合
紫陽花100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
良寛さんは、しぶしぶ立つて、剃刀かみそりを持つて来た。二人は紫陽花あぢさゐがうすやみの中に、ほの白く浮かんでゐる縁端に出た。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
この三坪ばかりの庭には、去年の夏義男が植えた紫陽花あぢさゐが眞中に位置を取つてゐるだけだつた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
中津川の水嵩みづかさ減りたる此頃、木の間伝ひの水の声たえ/″\なれど、程近き水車の響、秋めいたる虫の音を織りまぜて、灯影ほのめく庭の紫陽花あぢさゐの風情の云ひがたきなど
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)